フレンチ料理とイタリアン料理のルーツ
フレンチレストランとイタリアンレストランはどちらも人気がありますが、その違いは何かというと非常に答えに窮します。
料理に微妙な違いがあるのは分かるものの、具体的な違いとなると分からない人も多いでしょう。
しかしフレンチは元々のルーツがイタリアンであるため、似ている所が多いのはごく自然なのです。
むしろ似ているというより、同じ料理であったという方が適しており、両者の違いが分からなくてもある意味では当然と言えます。
今ではフレンチとイタリアンにはそれぞれに特徴があり、その特徴を知ることでフレンチかイタリアンかを見分けることができます。
素材と調味料の違い
料理に使用する素材は、その土地の料理の味や特徴を現してくれる大切な要素です。
フレンチはどちらかというと地方色が見えにくいのに対し、イタリアンは地方色が豊かな料理が多くなっています。
素材を生かし、材料を吟味して料理するイタリアンとは対照的に、フレンチはソースを生かした料理であるのが特徴です。
そのため手間と時間をかけて出汁をとり、ソースを作るのがフレンチスタイルですが、イタリアンはバルサミコソースやオリーブオイルを使用したシンプルなソースとなっています。
イタリアンはオリーブオイルを使用することが多く、様々な料理でオリーブオイルが使われます。
しかしフレンチではバターが主役で、炭水化物がパンであることもバター使用が多い理由に挙げられます。
イタリアンの炭水化物はパスタですので、バターよりオリーブオイルの方が合うのです。
魚介類を多く使うフレンチにもバターは欠かせませんが、植物を使用する頻度が高いイタリアンではオリーブオイルが適しており、素材と調味料もフレンチとイタリアンで大きく違ってきます。
気を付けたいテーブルマナー
フレンチもイタリアンもフォークとナイフを使用するのは同じですが、使い方には違いがあるため、これを知らないと恥ずかしい思いをすることにもなりかねません。
例えばフォークの背中に料理を乗せて食べる場合、イタリアンでは許されますが、フレンチではできませんので注意が必要です。
また食べるときにフレンチはフォークを右手に持ち替えてもかまいませんが、イタリアンでは持ち替えて食べることはできないのがマナーとなっています。
スープを飲むときもフレンチはスプーンを奥から手前に運ぶのに対し、イタリアは手前から奥にスプーンを運ぶという点で異なります。
他にも色々ありますが、ほんの少しの違いでテーブルマナーが台無しにならないよう、フレンチとイタリアンの違いを知っておきたいものです。
合組技術を磨き上げてきた築地のお茶屋「河内園」